こんにちは、わらしべ長者.JPのシンジです。今回は、日本の着物好きな方でも滅多に見る事の出来ない逸品のご紹介をします。着物に携わって20年以上経ちましたが、一般のお客様では見れない様な作品もたくさんあります。名前は聞いたことあるものから、そんなものが存在したのか!と驚くようなものまでご紹介します。
1、アンティークもの
一般的に、着物の世界では、アンティークものと古着の違いは、年代によって分けられる事が多く、戦前のものをアンティーク着物と呼ぶことが多いです。古着は戦後の昭和30~50年頃のものを指します。アンティークの中には銘仙と呼ばれるものも多く、根強い人気のものになります。
主には明治~大正時代に作られており、屑糸や玉繭からとった糸を使って作る事から丈夫で安価なもので市民の間で重宝されたものになります。

2、生産反数の減少した着物
着物の世界では、生産反数の減少が進んでいます。よく名前を耳にする大島紬でも昭和50年代は年間20000反が生産されていましたが、今では年間2000反程しか作られていません。年に2~3本しか織られない上布と呼ばれる着物や一時は生産が止まりそうだった牛首紬等も希少な織物になります。
3、廃業された工房の作品
全国各地で作られていた紬。元々は屋根裏で蚕を飼い、上質な繭を育て現金化していたが、売れない屑糸と呼ばれる様なもので自分たちが着る為の着物を作っていたのが紬の始まり。農作業の出来ない冬に時間をかけて作っていた織物が多く、手間がかかりすぎるので現代では織る人も少なくなり織られなくなった織物もたくさんあります。
先日、見つけた結城上布もその一つ。工房が廃業されもう生産されていません。
人気の白大島『恵大島紬織物』の白恵泥もその1つ。